用語解説
最終更新:2000/11/22
このページでは、私ユージの筆になるページの各所に出てくる専門用語(?)についての解説を掲載します。ただし、解説の内容は単純に私の目から見たものであり、あくまでも私のページを読むにあたっての助けとなるように書いただけのものです。中には正確な事実とは言えない部分も多くあることを予めご了承ください。
- マスターネット
- かつての大手パソコン通信サービスの一つ。「インターネット以前」の時代である1980年代後半から1990年代前半にかけて盛んに利用された、NiftyServeやPeopleなどと同じパソコン通信ホストサービスですが、仮にも「大手」と呼ばれるホストの中ではこのマスターネットがぶっちぎりで最弱小と言っていいでしょう。
サービス開始は1987年と比較的早く、NiftyServeやPC-VANと並んで古参の部類に入ります。これにASCII-NETと日経MIXを加えて「5大パソコン通信ネットワーク」と言われていた時期もありました。その後一般的になった無手順ターミナルではなくJUST-PCというプロトコルを採用することにより当時としては最速の4800bpsという通信速度を誇り、ホストシステムも先進的な仕様でスタートして注目されました。しかし、パソコン通信という若いメディアならではの技術的・社会的問題に運営側が対処できず次第に衰退し、やがて親会社の撤退が決定してシステムを大幅に縮小、JUST-PCへの対応を取りやめて別会社へ買収(この辺正確なことはよく判らないのでご勘弁)。その後「全国にAPのある草の根ネット」的な運営でしばらく存続しましたが、1999年度いっぱいでパソコン通信サービスシステムは消滅。
ネットユーザーとしての私の出発点であり、長らくホームグラウンドでもあった場所です。良くも悪くも会員間のやりとりがアットホームな雰囲気に満ちた、独特の味のあるところでした。個人的に多くのことを学ばせてもらいましたし、ここで出会った友人知人との交流は現在も続いています。
マスターネットの会社自体は事業内容をメールサーバやインターネットプロバイダに移行し、後に社名を「ゼロ」と改めて存続しています。
- OEKAKI通り
- マスターネット*のSIG*の一つ。元々は私がオープンしたプライベートボードだったものが後にパブリックSIGに移行されたもので、マスターネットのユーザーシスオペ制度が廃止されるまでは私が「独裁SIGオペ」として明示的に全権を掌握していました。友人のWebサイトでの私のサイトへのリンクに「OEKAKI通りの独裁者」などという解説が付いていたりするのは、このためです。
あまり肩ひじ張らず、技術的なことにもこだわらず、とにかく絵が好きだからお絵描きしたい、何なら描かずに見るだけでもいいじゃないか、というようなコンセプトで運営していました。TMI*や塗り絵大会などの企画を用意して、他にある「イラスト」や「CG」に関するサロンとはまた違ったベクトルで動くことを目的としたSIGです。
ある時期まで私のお絵描き作品の主な発表の場はここでので、[OEKAKI通り]の名前は私のページのあちこちに出て来ています。単に「OEKAKI」と書いてある場合にも、[OEKAKI通り]を指していることが多いです。
現在、インターネットのWeb上での活動再開を計画中。
- TMI
- 「Ten Minutes Illustration」つまり「10分お絵描き」の略。[OEKAKI通り]*の企画の一つ。趣旨は、もうそのまんま「10分でお絵描きしちゃおう」ということです。「TMI作品です。10分で描きました」と言えば、少々変な絵だろうが完成していなかろうが堂々と発表出来てしまうというのが、この企画の凄いところです。(笑)
要するに「多くの人に気楽に作品を発表してもらおう」という狙いで始めた企画なわけですが、意外と練習や実験のキッカケとして便利だったり、オフラインでの余興として面白かったりすることがその後発覚し、今では色々な局面で行われるようになりました。共作や競作、あるいはリレーでしりとりなど、TMIならではの応用企画も生まれています。
- MN-LPG
- [OEKAKI通り]*のメンバー有志からなる同人サークルで、私ユージが代表者です。一応、「MasterNet Lightest Painters Group」の略ということになっていますが、お察しの通り単なるこじつけです。
現在はあまり大した活動はしていませんが、時々PC用ゲームやコピー誌などを制作してコミケット*などの同人イベントに参加しています。
- 『S.B.』
- 童話『眠れる森の美女』(あるいは『眠り姫』『いばら姫』など)を元にしたオリジナルストーリー。現状ではまだ具体的な作品にはなっていません。詳しく書くと長くなってしまうので簡単に行きますが、そもそもは[OEKAKI通り]*の企画の一つとして持ち上がったものでした。オリジナルストーリーの企画をみんなで検討して、イメージボードやキャラクター設定のようなものを描いて遊ぼう、という趣向です。結局SIGの企画としてはモノにならずに消えてしまったんですが、そこで生まれた設定やキャラクターやストーリーがすっかり気に入ってしまった私はその後も独自に世界を作り続け、近いうちに何とか形にしてやろうと目論んでいます。
実は友人の犬四郎氏もやはり独自に『S.B.』の世界を作り続けていまして、今ではお互いにかなり違うものになってしまっているという、同時進行パラレルワールドな面白さも出て来ていたりします。
- ショートショート劇場
- マスターネット*のパブリックBBSの一つ。シスオペのクラビウス氏が私のつたない作品を受け入れてくれ、また励ましてくれたことが、私が作品として文章を書くきっかけになりました。
以前の私のショートショート作品の主な発表の場がここでした。
- マックファーム
- マスターネット*のSIG*から生まれたApple社公認のMacintoshユーザーグループ。マックのファン集団としての通常の活動の他に、毎年
Mac World EXPO にブースを設けて自主制作のソフトやグッズを頒布するなど、積極果敢な活動をしています。自主制作グッズとしては、マックのシンボルとも言える(?)爆弾マークをマスコット化した「ばくたま」の縫いぐるみが有名。
私自身はマックユーザーではないのでグループの一員というわけではないんですが、たまに遊びに行かせていただいています。
Webサイトはこちら。
- SIG
- マスターネット*におけるネットワーク用語の一つ。「Special Interest Group」の略で、同じテーマを扱う複数のボード(BBS、会議室)やバイナリボード(ライブラリ、OLS)をまとめて一つの単位としたもの。NiftyServeで言うところのフォーラムに近いものだと思ってもらえればいいでしょう。ほぼ同じ意味でSIGという言葉を使っているネットもいくつかあるので、馴染みのある方もいると思います。
ただ、マスターネットの場合やや特殊なのが、必ずしもSIGが基本単位となっていないという点です。NiftyServeの場合などはフォーラム毎にほぼ完結した構成となっていて、大げさに言えばそれぞれのフォーラムがローカルネットのような感覚になっていますが、マスターネットの場合はあくまでも一つ一つのボードが基本単位になっていて、マスターネット全体として構成されている中に島としてのSIGがあるような感覚です。この辺は実際に参加してみないとよくは解らないと思いますし、解ったからどーだということでもないんですが。(笑)
- コミックマーケット/コミケット/コミケ
- コミックマーケット準備会が主催する、日本最大(ということは世界最大?)の同人誌即売イベントが「コミックマーケット」。縮めて「コミケット」「コミケ」などとも呼ばれ、現在は、夏と冬の年2回、それぞれ2日間または3日間の日程で開催されています。
なにしろ参加サークル数ン万、動員人数ン十万の巨大イベントで、現在の日本で有明ビッグサイトを全館借り切るのはコミックマーケットだけだそうです。基本的には同人誌の即売会なんですが、頒布物にはパソコンソフトや音楽CD、文房具や人形などもあり、言ってみれば自主制作(創作)物の一大マーケットとなっています。もちろんその目的は創作だけではなく、マンガやアニメ、映画や音楽、その他諸々に関するファン活動から、文学や歴史、文化に関する研究、趣味に関するサークル活動などなど、要するにアマチュアリズム爆発のなんでもアリアリワールド。一方では、コスチュームプレイ(コスプレ)で一般のマスコミにも騒がれているような、「ヲタクの祭典」としての側面もしっかり持っているという、驚異的に懐の深いイベントです。
一部では同人誌即売会一般を指して「コミケ」と呼んでいたりもするようですが、これはポータブルカセットプレイヤーが「ウォークマン」と呼ばれてしまうのと同じで、厳密には間違いです。いい加減なマスコミの中には本気で間違いに気付いていないところもあるようなので、賢明な皆さんは注意してください。
Webサイトはこちら。
- サークル参加
- コミケ*などの即売会イベントに、事前にサークルとして参加の申し込みをしてスペースを確保し、頒布物を持ち込むなどして参加すること。厳密にはもっと色々な例がありますが、大雑把に言えば「売り手」として参加することです。 (←→一般参加*)
- 一般参加
- コミケ*などのイベントに、単純に個人として当日参加すること。例外は色々ありますが、大抵は「買い手」として参加することを指します。
アマチュアの即売会イベントは売り手も買い手も等しく「参加者」であり、「客」という概念がない(あってはマズイ)ので、営利目的のイベントだったら「客」と呼ばれそうな立場の人を「一般参加者」と呼びます。 (←→サークル参加*)
- コミックマーケット・カタログ
- コミケ*に参加するに際して購入する冊子。参加サークルの一覧と配置情報、それぞれのサークルカット*が主な内容ですが、会場案内、交通案内、参加にあたっての注意事項などがマンガを交えて掲載されている他、まんがレポート*や準備会からのメッセージなどで、毎回「これを読めばコミケがよくわかる」冊子となっています。もっとも、冊子とは言っても1,000ページを越えるボリュームで、ズッシリと手応えのある代物なのですが。コミケ開催日の1カ月前くらいから、大きな書店やマンガ専門店などで購入できる他、準備会からの通販も利用できます。コミケに興味があるけれどイマイチよくわからないという人は、一度カタログを手に入れて読んでみることをお勧めします。
最近は、マンガ雑誌や各種イベント、印刷所などの広告がかなり載るようになって来ています。個人的には、これに求人広告が載る日も近いのじゃないかと思っているんですが、どうでしょうね?(笑)
- サークルカット
- コミケなどの即売会イベントにサークル参加*する際に提出する、自己PR用カット。配置情報とともにまとめてカタログに掲載され、一般参加者*はこれを参考に自分好みの頒布物を物色することになります。
- まんがレポート
- コミケ*にサークル参加*の申し込みをする際に提出する、前回(つまり、申し込みの時点では「今回」)のコミケに参加して起こったことや感じたことなどを、小さなマンガ(主に1コマ)として描いたもの。カタログ*に掲載されます。
毎回かなりまとまった数が掲載されますし、内容は実に多岐に渡りますが、その全てがコミケ参加者の「生の声」ですから、コミケ未経験の人がその雰囲気に触れるのに最も良い資料となります。そういうことを抜きにしても、描き手はほとんどが自ら本を作ったりしている人達ということもあり、ただ読んでいるだけでも相当に面白く、「まんレポは読み始めると止まらない」というのが通説になっています。実際にコミケに参加はしないけれど、これが楽しみでカタログは買っているという人もかなり多くいるとか。
- 『ボブの絵画教室』
- 以前、NHKの衛星放送で放映されていた教養(?)番組。
ボブと名乗る70年代ヒッピー風(偏見あり)の怪しいおじさんが、毎回30分でリアルタイムに一枚の風景画を最初から仕上げてしまうという、恐ろしい内容でした。その描き方たるや実に驚異的なもので、黒い絵の具を太い刷毛でグチャグチャと塗りつけて森林にしてしまったり、扇形の筆を水平に往復させることで遠景の針葉樹を描いてしまったり、茶色の上から塗った緑の絵の具をナイフで引っ掻くことで細かい枝にしてしまったりと、ノリはほとんどマジックです。しかも、それがどれも実にそれらしく見えるから凄い。更にボブおじさんは、そんな風に描きながらひっきりなしに「ほ〜ら、簡単でしょう?」「絵なんて、あなたの好きなように自由に描けばいいんですよ〜」などと幻惑的な文句を並べ続け、見た者はほぼ例外なく「ちょっと自分も描いてみたく」なってしまうという、恐怖の番組なのです。一時期、この番組で使われている道具類と絵の具、そしてビデオをセットにした「ボブの絵画セット」なるものが画材店で販売されていたこともあります。私も一瞬買おうかと思いました。(笑)
少しでも絵に興味のある人なら、チャンスがあったら一度見てみて損はないと思います。私ももう一度見たいと思っているんですが、なかなか再放送してくれないんですね。ビデオか何かをお持ちの方は、是非ご連絡ください。(汗)
- ネタバレ
- ある作品について書かれた文章などにおいて、当該作品の内容について具体的に言及すること。要するに、内容について具体的に書いてしまうことで、その作品をまだ知らない(未読/未見の)人に余計な予備知識を与えて実際に読む(見る/観る)時の楽しみを削いでしまう危険のある記述のことです。「ネタバラし」と言った方が意味は解りやすいかと思いますが、書いている方は別に「バラす」意図があってするわけではないということで、一般的に「ネタバレ」と言われる場合が多いようです。
パブリックな場で特定の作品について話すときには、色々と気をつけないといけないことが多いんですよね。それでも話したいという欲求はいつでも誰にでもあるものなので、余計に難しいんですが。
- ネーム
- マンガのセリフ(やナレーションなど)として入れられる文字。転じて、マンガを描く工程の最初の段階で作る、コマ割りと絵の構図を大体決めてセリフを書き込んだラフスケッチのようなものを指すこともあります。
「このマンガ、ネームが多いなあ」という場合は「セリフの文字が多い」ということで、「ああっ、ネームが出来ない!」という場合は「描いているマンガの構成がうまくまとまらない」ということです。(多分)
- ベタ
- マンガで、真っ黒く均一に塗られた部分のこと。
マンガは原則として白黒2値の世界なので、ペンによる線と真っ黒に塗られたベタが基本要素です。これに変化をつけるため、またリアルな質感を表現するため、斜線や点描、カケアミ、トーン*などの色々な技が駆使されるわけですが、ほとんど線とベタだけでマンガを描いている人も結構います。要は、何が大切かを見極めて表現することなんですよね。
- スクリーントーン/トーン
- 粘着力のある透明なフィルムに細かな模様が印刷されたもの。マンガ(やイラスト)の原稿に貼って、表現力を高めるのに使う。
以前はスクリーントーンの模様と言えば様々な密度の機械的な市松模様や細かな斜線などが主で、専ら「色」や「影」や機械的な「質感」を表現するのに使われていたんですが、最近ではかなり有機的な模様やグラデーション、更にはほとんど絵になってしまっているものもあり、使われ方も様々になって来ているようです。
また一方では、透明フィルムのトーンを買って来て切り貼りするのではなく、コンピュータ上の処理で同じ効果を出すということも行われるようになっています。もちろん、私や仲間たちもそういう方向を模索しています。
- HP200LX
- Hewlett Packard社のパームトップ・コンピュータ。
IBM-PC/XT互換のDOSマシンでありながら、卓越した電子手帳機能を持ち、頑丈なボディは持ちやすいサイズで重量300g、テンキーやアプリケーションキーを装備したクリック感のあるキーボード、完璧なサスペンドと一瞬で起動するレジューム、単3乾電池2本で10時間以上駆動する驚異的な省電力設計、ROMで搭載されタスクスイッチも可能なLotus1-2-3とPocket
Quickenなど、魅力満載の携帯パソコンです。DOS/Vとほぼ同等の環境を得られる日本語化キットや、駅すぱあと、光の辞典などが市販されているほか、驚異的なまでに便利で高性能なフリーソフト、シェアウェアがこれでもかというほど揃っているのも見逃せません。
そんなわけで、発売から5年以上を経てなお、私にとってはこの200LXが世界最強の携帯情報ツールです。WindowsCEはVer.3になってもまだ全く相手になりませんし、アメリカやヨーロッパ産のPDAには有望なものもありますが、日本語の使用に問題があります。Palmやザウルスは非常に優れた電子手帳ですが、パソコン大好きでペンのみの操作をまどろっこしく感じる私はメインツールとしては使えません。嬉しいことか悲しいことか、今後も当分は200LXとの蜜月が続きそうです。
- FAQ
- Frequently Asked Questionの略。
直訳すると「頻繁に訊ねられる質問」とでもなると思いますが、ネットワーク上ではありがちな質問とその答えを一問一答形式でまとめた文書を指すことも多いようです。家電の取扱説明書の最後の方に、よくあるトラブルとその対処法が列記されていたりしますが、大体あんなようなものだと思っておけば間違いないでしょう。とくに技術的な事柄に関して、ネットワーク上に予めそういう文書を用意しておき、「よくある」質問が何度も個別に発せられるのを防ぎ、質問者の時間と回答者の労力を無駄に使わないようにしよう、というわけですね。
- Tip/Tips
- 「ちょっとしたコツ」や「便利なアイディア」など。
いわゆる「ワンポイント・テクニック」のようなものでしょうか。語源は心づけのチップと同じ言葉ですが、「助言」とか「示唆」とか、「専門家からの情報」というような意味もあるようです。
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