こんな本に感想もへったくれもないと思われるかもしれないが、とにかく一言だけ。
重い、厚い、高い!!
おっと、三言も叫んでしまった。しかしまあ、書店で手にとったときの第一印象がまずそれだったことは正直なところだし、その印象が今でも変わっていないのは確かだ。まあ、これらは単なる事実だから変わりようもないわけだけど。もちろんそんなことは買う前から判っていることだし、問題は中身だ。
本書はバイブルを名乗るだけあって網羅性は充分(と言い切れるほど私はWindowsについて知らないけれど、一応そう思えるということ)だし、解説も比較的丁寧で、サンプルソースもかなりふんだんに掲載されていて、悪くない本だと思う。必要な情報はきちんと理解できる形で収録されているということで、まあさすがバイブルと言えるだろう。
しかし、参照性が悪いのは何とかして欲しい。ことに、索引が全く役に立たない。1,100ページ以上もある本の索引が13ページしかない(これは第1巻の例だが、あとの2冊も似たり寄ったり)なんてことがあっていいのだろうか。本書はそのものズバリのリファレンスマニュアルなのだから、全体の1/10が索引というくらいでも構わないと思うのだが。全体にざっと目を通してからでないと何がどの辺にあるか見当がつかないリファレンスマニュアルなんて、何時間も煮込まないと食べられないカップラーメンのようなものだ。だから全く役に立たないとは言わないし、実際かなり役に立ってくれてはいるのだが、どうしてもこれに関しては不満がつのってしまう。
それならキーワードで検索をかけられるようにヘルプファイルでも付属していればいいのだが、各巻に1枚ずつ付いてくるCD-ROMに入っているのは、なんとサンプルプログラムだけなのである。本の内容を全部入れろとは言わないが、せめてAPI関係の一覧表だけでも、それがダメなら本を参照するためのインデックスだけでも収録してもらえないものだろうか。燦然と輝く空き容量の大きな3枚のCD-ROMを前にして、そう願わずにはいられないWindowsプログラミングビギナーの私なのであった。