うー、これは…なんなんだろう?
なんだかもう、一言で言って、「わからない」。一体何が言いたいんだ?
観ている間もずっとそういう疑問を感じながら、ああいうことかな、それともこういうことかな、とかなり余計なことを考えつつ観ていて、さて観終わったとなると、実にこれが、余計にわからないというオチ。正直、頭を抱えてしまった。
まずはとにかくもう、この主人公のバカさ加減の凄さったらない。傲慢で、自己中で、思慮が全くなく、全てが場当たり。はっきり言って、最低野郎だ。そして、主演のレオナルド・ディカプリオは、その主人公をバッチリと演じ切っている。いや、主人公だけではなくて、出て来る主要なキャラクターがどいつもこいつも鼻につくんだなあ。実際問題、大麻片手にタイをブラブラしている若者なんてのはみんなこんなもんだよ、ということなのかもしれないが、…どうなんだろう。してみると、この作品は若者の無軌道ぶりや馬鹿さ加減をあげつらった映画なのかな、とも思ったが、どうも、イマイチそういう感じがしない。
逆に、序盤のカメラワークやラストシーンの演出などからは、素直に「若いエネルギーっていいよね」的な「青春賛歌」(うげー)の臭いすらする。してみると、実はこの作品はアメリカ版「若大将シリーズ」のようなものだったりするのだろうか、とも考えてみたが、いくらなんでもそれはなかろうという気がする。
それでは、作品中で再三に渡りキーワード的に使われる「楽園」という言葉から見ても、コミュニズム的な安易な楽園指向の矛盾と底の浅さを暴く趣旨なのか、とか思ってみても、やはりしっくり来ない。
そうなると、おおまかなプロットから見て、結局のところ欧米人の傲慢ぶりを皮肉っているだけなのかな、とも考えてみるが、これもやはりピンと来ない。
…で、結局のところ最終的な結論としても「よくわからない」になるわけだけど、私としてはそれ以上に、上記の全ての要素が合わさって、とにかく不快な印象が大きい。一言で言うとつまり、生理的に「気に入らない」。
なんだか最悪にまとまりのない感想になってしまって、もしこの映画を気に入っている人がいたら申し訳ないとは思うのだが、実際私としては「わからない」あーんど「気に入らない」としか感じることが出来なかったので…すまん。