これは、30ページくらいのマンガにしようとストックしていたネタを文章で書いたものです。マンガの方は結局描きませんでした。
前の『人工知能』で必死に考えて書いた反動で、比較的軽いノリでトラディショナルな人情話みたいなものを書いてみたくなり、マンガ用のアイディアノートからこれを出してきたようなわけです。奇しくも続いて人工知能ネタになってしまったので、前作『人工知能』でうまく表現出来なかったことをこの作品で書いたのだという風に読んでくれた人もいたんですが、私としては全くそんなつもりはなくて、前作とこの作品ではかなり次元の違うものになっていると思っています。